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2019-36 / 自転車自慢をさせてくれ

アツゥーイ!秋!秋はよ!

done

自転車の買い換え

経緯

今まで乗っていた自転車は、3年半前の柏市に住んでいた頃に「柏の坂スーパーしんどい…ミニベロでギアあげても辛いやんけ…せや、電動にしたろ」ということで購入した通勤用電動自転車に乗っていた。

元々秋葉原に住んでいた頃、コミュニティサイクルでたくさん乗る機会があり、坂道がかなり楽になることを知っていたので、そのあと王子、今の錦糸町に引っ越してもずっと乗っていて、月に数回は自転車通勤にも使っていた。

だが3年半経ち、改めて色々不便だなぁと思う点が増えた。

  • そもそも柏住み時代の坂道の需要に合わせて買った自転車なので、自分の今の脚力ならここまでのアシストは過剰
  • アシストがあるとヘルスケアアプリに連動した時のカロリー数が、本来消費したカロリーよりも高くなってしまう
  • アシストエンジン分、車体が重く(30kg弱)、最高速を維持した状態での運行が苦痛。思ってるよりも進まない。
  • バッテリーの充電にパナソニック専用の充電台を使う必要があり、オリジナル感が強く気に入らない。
  • パーツが多く、掃除をするときに届かないところが多くて邪魔になる。
  • 図体がデカくてカッコ悪いのでもっとスタイリッシュに乗りたい(本音)

まぁ最後あたりのはかなり偏見だが、全体として不満が色々あった結果、もっと通勤時のテンションを上げたくなったということもあり、なら買い換えようかということにした。

電動自転車を売る

今の自転車を手放したいとは思ったものの、やはり当時12.5万くらいした自転車なので、タダで手放すのは惜しい。少しでも回収したいなぁということで、電動自転車が売れるかどうかいくつかのサイトで調べた。すると、意外とそこそこの値段がつくようで、専門業者からメルカリまで色々な方法があるようだった。

いくつかのサイトに買取査定を出して、その中から一番高い査定を出してくれたバイチャリに依頼した。 メルカリでもっと高値をつけることもできたと思うが、次の人が乗る可能性がある以上、自分より腕の立つプロに一度メンテしてもらう方が良いだろうし、そのあたりを考慮して専門業者への依頼で手放すことにした。

依頼から約3週間後に引き取りに来てもらい、結果的には35,000円で売却。年単位で見れば25000円くらいで乗っていた計算になる。まぁ十分すぎるくらいの足になってくれたので、これはこれで良い相棒だった。

余談として、この自転車はヤフーショッピングの通販で買ったものだったのだが、そのせいで防犯登録が売り元の兵庫県でされている状態だった。防犯登録は都道府県ごとの警察で管理されているため、登録解除には兵庫に直接出向く必要がある…。ということで、買った時のネットショップに相談したら、防犯登録カードの原本は先方で管理している、とのことだったので、そのまま先方から登録解除してもらうことができた(というか手元に原本がないので自分が兵庫に行っても登録解除できないやつだった_(:3」∠)_)。ネットショッピングで自転車買う時は、アカウント消したりしないように注意しましょう。

新しい自転車の構成その1:Integration Dashboard

こうして「ぼくのかんがえたさいきょうのじてんしゃ」を作る旅が始まった訳だが、まず考えたのは「カッコいい自転車とは何か」だ。

「カッコいい」の定義は人それぞれあるわけだが、私の頭の中にはずっと焼き付いて離れない1つのイメージがあった。それが COBI.bike だ。これは自転車に装着するデバイスの1つだが、これ1つでフロントライト、リアライト、スマホ充電、リアルタイムナビゲーション、サイクルコンピュータ、Apple HealthKitと連携可能なエクササイズ測定などを実施できるダッシュボード的なデバイスだ。具体的なものは動画や解説記事を見てほしい。

これまでの電動自転車では、スマホを防水ケースに入れてRuntasticでナビを出しながら通勤していたが、見た目的にはなんとも言えない感があった。また「方角込みのリアルタイムルート通知」と「エクササイズ(Apple HealthKit)」の両立ができるのがRuntasticの有料プランだけに限られており、このあたりも現状のソフトだけに頼ったナビゲーションシステムでは辛いものがあった。((ナビゲーションだけに限れば「自転車NAVITIME」、ヘルスケアに限れば「Strava」など、いくらでも選択肢はある。だがこの2つを高度に両立している選択肢は中々ない。))

見た目のスッキリとしたカッコ良さと、高度な機能性が両立されたデザインは自分の価値観とも合致し、この代替はなかなか無いこともあり、COBI.bike をメインに据えた自転車にしようと決意した。ちなみにこいつはドイツの商品だったが、Amazon.frを経由して注文することにした。理由として、ドイツの法律(StVZO)上、ウインカーをつけることができないらしく、仕様的にドイツ版だけ無効化されているらしい。そのため、フランス版を購入した。((日本の道路交通法上では、方向転換時の合図は手信号、またはウィンカーのどちらを用いても構わないようなので、これで運用したい欲もある。))

  • 道路交通法 #第五十三条
    • 車両(自転車以外の軽車両を除く。次項及び第四項において同じ。)の運転者は、左折し、右折し、転回し、徐行し、停止し、後退し、又は同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない。

新しい自転車の構成その2:ママチャリ?ミニベロ?クロス?ロード?

「カッコいい」を重視するのなら、当然ながらママチャリはない。機能的にも通勤に使うには車体が重く、価格以上の選ぶメリットがないからだ。というわけで、スポーティな自転車に振り切っていくことに決めた。

通勤時の車体性能で言っても、より軽量であるスポーツバイクの方が速度が出るし、東京の公道で走る分にも都合が良い。

スポーツバイクということで、ミニベロ、クロスバイク、ロードバイクと選択肢が上がってくるわけだが、通勤時の時速、車体の段差などでの安定感、個人的な見た目へのこだわり(フラットバーがいい)とか、そのへんを諸々考慮してクロスバイクに落ち着いた。1

新しい自転車の構成その3:eBike?普通のスポーツバイク?

次に考えたのが、「電動を脱却するかどうか」だ。

COBI.bikeはeBike対応のものとノーマルのものがあり、どちらを選ぶかによって買うべきCOBIのバージョンが決まってくる。

改めて調べてみると、日本の道路交通法では電動アシスト機能についてかなり細かい制約が課されている。詳しくはWikipediaの方に解説を譲るが、簡単に言えば「時速0kmから24kmまでは電動アシストしていいけど、そこから先はアシストしないようにしてね」というルールである。

この時速24kmというのは実に難儀な数字で、全力で漕いで一番スピードが出たあたりがこの速度なのだが、その速度を維持するには、人力だけで30kg弱の車体のペダルを漕ぎ続ける必要がある。これが結構しんどい。せめてスポーツバイクのeBikeならもうちょっと速度出しても良いとか、そういうメリハリがついてくれると嬉しいのだけど、かと言って現状で法律違反のスポーツバイクとかあっても絶対乗りたくないのでまぁ仕方ない(´・ω・`)

とはいえ、電動と非電動がどう違うのかは実際漕いでみた方が分かりやすい。ということで、スポーツバイク専門店(GIANT、TREK)に行き、それぞれeBikeと同等モデルのクロスバイクを両方とも試乗させてもらった。その結果分かったことだが、

  • eBikeの漕ぎ出しは素早く時速20km付近まで素早く到達できるが、高速巡行時にペダルが重くなり爽快感がない。車体が重い(25kg)。
  • ノーマルの漕ぎ出しはギア次第なので停車前に軽いギアへの変更が必要。最高速付近になってもペダルが軽い。車体が軽い(9kg)。

という違いがあった。雑な例えをすると、eBikeはAT車、ノーマルな方はMT車という感じだ。ギアを都度意識する必要があるノーマルは慣れるまでに時間がかかるが、最高速にさえ行ければ本当に楽だったという感想が残った。

また、スポーツバイクに付き纏う問題として、メンテナンスをどのくらい簡単にできるか(=自室への持ち運びの容易さ)ということも考える必要があった。eBikeの重量だと、マンションのエレベータに乗せて自室に入れる、というのがかなり億劫になりそうだったし、そういった意味でもノーマルの方が扱いやすかろうということが見えた。

加えてライトなど、COBI.bikeと重複するパーツが内蔵されているのも無駄が多いと感じてしまい、それなら外付けでいいじゃない?という考えになったことから、eBikeはないな、という結論となり、ノーマル自転車1本で行くことにした。

新しい自転車の構成その4:メーカー、車種

いよいよメーカーと車種の選択だが、ここは自分の中でイメージが固まっていて、TREK一本しかほぼ見ていなかった。 理由は色々あるのだが、

  • 全米シェアNo.1であり、フレームの生涯保証やブランドの強さから見てもリセールバリューが高そう
  • Appleと立ち位置がかなり似ているように感じて、Apple信者の自分からすると親近感が湧く
  • 全世界シェアNo.1であるGIANTのeBikeが独自仕様に寄りすぎているが、TREKはBOSCH社のサイコンを使っていたり、Blendrが全車種に入っているなど、インターフェースを拡張する時のバランス感覚が良く、将来的な拡張性にも富んでいる
  • 以前乗っていたミニベロはGIANTだったので、別のメーカーももっと試したい
  • ルイガノとかビアンキは同期に愛好家がいるのでお墨付きではあるが、自分の感性にはあんまりピンとこない部分がある
  • キャノンデールあたりはビビッと来たが、クロスの一発目で挑戦するにはちょっと冒険すぎる感がある

というあたりで諸々あり、トレックに落ち着いた。車種については、クロスだとFX1(エントリーモデル)~6(最高クラス)まであるわけだが、

  • FX5〜6 は本格仕様すぎて冒険。FX6はめちゃカッコいいがフルカーボンなので扱いが難しすぎる…。
  • FX1〜2 は車体が12kg近くあり、できれば10kg切るところまでは攻めたい。
  • FX3とFX4は最後まで悩んだが、ガンメタシルバーってクッソカッコよくないすか(真顔)

ということで、FX S4で決定した。一応比較記事も読んだりしたが、だいたい自分の感性にバチコーン来たのはこっちだったので、まぁその意味でも満足できる選択だったと思う。

新しい自転車の構成その5:鍵

スポーツバイクに付き纏う最後の問題が「鍵をどうするか」だ。下手な鍵では自転車泥棒に一発で破壊されてしまうため、より強度の高い鍵を使うのが良いが、そういった鍵はとにかく重く、持ち運びに困難が伴う。

また、自分は普段家の鍵を持ち歩いておらず、スマートロックに頼っている。これまでも自転車の鍵を持っていたが選択肢がなかったので仕方なく…というところがあったし、より高い鍵を使わないといけないのなら、物理キーなしで開錠できる方法を考えたかった。強度が高く、より扱いやすい鍵ということになる。なんたるわがままな。

自転車のスマートロックは、かなり多くの会社が作っているが、その多くが既に廃業していて困難を極めた。最初に考えたのは、Bisecuという車体に取り付けるスマートロックだ。これは鍵の機構が表面から見えないようになっており、物理的な破壊が不可能である特徴がある。

だが「地球ロックではない(物理的に動かないものに括り付けられない)」ので、自転車ごと持ち運ばれたら無意味であること、またその特性上、ディスクブレーキの車体にはつけられないため、昨今増えているディスクブレーキのスポーツバイクとは相性が悪いため、断念した。

U字ロック、もしくはチェーンであるのは避けられないとして、その上で次の候補となったのが Ellipse だ。これは昔 Skylock という名前で発表されたもので、当時自分も動画やGIGAZINEの記事を見て、中々印象深かったのを覚えていた。

オンラインマニュアルなどを読むと、その説明内容がかなりしっかりしていて、かつ論理的に考えたらそうだよね、という項目も結構多くて、自分の感覚とも一致することが多く、地球ロックもできる。これなら良かろうということで購入を決定した。

また、これをスマートに持ち歩く方法として、自転車のボトルケージ部分に備え付けるブラケットの3Dモデルが一般の方に公開されていた。このデータを拝借し、DMMの3Dプリントに依頼して納品してもらった。

結果、いい感じにスマートに持ち歩けるようになった。

新しい自転車の構成その6:そのほか(ボトルケージ、リアキャリア)

一瞬「スマートボトルケージとかあるのかなぁ」とか想像したのだが、さすがに何をスマートにするのか分からなかったので、思い直してAmazonで一番良いのを頼むしてTOPEAKのボトルケージを買った。

また、1つ問題になったのが背中のバックパックだ。PCを入れて自転車を漕ぐとリュックがべったりシャツにくっついてしまうので、どうにかできないかなぁと思い、今のモレスキンと似たようなバックパックを探して、IncaseのICON Dot Backpackに乗り換えた。まだ日本発売がなかったのでIncase公式から取り寄せたが…こいついっつも個人輸入してんな。

もう1つの選択肢として、リアキャリアを取り付けてキャリアバッグに荷物を入れる方法も考えた。ただこれはキャリアやフェンダーなど余分な部品が増えてしまうのと、最大の問題点として、キャリアだと自転車の衝撃がモロにpcに届いてしまうため、精密機器の運搬上よろしくなさそうということでNGにした。手入れのしやすさにも繋がるので、無駄なものは省くに限る。

納車・完成

こうして、先週の金曜日に納車が完了し、パーツなどを取り付けて遂に完成した!

機能性はモリモリだが、実際に取り付けたのはCOBI.bikeとEllipse、ボトルケージのみで、色味も少なく実にシンプルな装いに仕上がった。 ライトもベルもナビも統合され、前面はこれだけである。

ナビの画面はこんな感じで、日本国内でも普通に機能する。普段はgpxで作った通勤ルートを通るのであまり気づかないが、こいつ自体のルーティングもそこそこ精度が良く、場所を検索してサクッと外出したいときにも結構便利だった。

Ellipseもいい感じに前方のボトルケージに収まり、走っている時はほぼ抵抗を感じなくなった。物理キーなしなのでピッキングは勿論できないし、破壊しようとすればスマホにアラートが飛ぶ。そもそも車体を動かした段階でCOBIの大音量のアラートもおまけで鳴る。盗難にはかなり強烈に強くなった。

とまぁこんな感じで、さいきょうのじてんしゃを手に入れるに至った。自分はもっぱら通勤に使うことになると思うのだが、昔から自転車に乗るのは好きだったし、そういう意味でも久々にアクティブなことに投資ができたのは良かったなと思う。毎日乗る勢いでどんどん乗り回していこうと思う。

issue

暑い

というわけで早速クロスバイク通勤して分かったのだが。暑い。死ぬほど暑い。

8月に自転車通勤したこと自体が初めてだったのだが、クロス用に直線的なルートに戻したせいで、山なりの道で体力を大幅に消耗してしまい、一時熱中症になりかけてしまった。なんとか会社に着いてから、汗だくになってしまったのでシャワーを浴びたりしたのだけど、替えのシャツなんか持ってきてなかったので、結局おなじシャツを着て職場に戻るなどしたため、終始いやーな思いをしながら(周りも臭かったろうなぁとかおもうと申し訳ない)仕事をする羽目になった。そりゃ電動よりも多少は疲れるだろうなぁとは思っていたが、いやはや現実は難しいものである。

対策としては、まず電動自転車の疲れにくいルートに一部を切り戻して、獲得標高を低くするようにした。加えて冷えピタを首などに貼った状態で通勤してみようかなーと思っている。シャワー用の着替えもとりあえずしばらくは鞄に入れておくが、なるべく体力消耗と汗がアンダーシャツから下に流れればだいぶ体力消耗や濡れる現象が軽減できるはずなので、こういう機能性の高いシャツも考えてみたいところ。

盗難保険

まぁこの鍵で盗られたら諦めるしかないと思っているが、破壊される可能性はあるので、スポーツバイク専用保険には入ろうかなと考えている。これなら、多少鍵が甘くて盗られたり破壊されても全額保証はしてもらえるので最悪の事態は免れる。とはいえ結構代金が高いので悩ましいところ。。。

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IKEAのスマートブラインドの日本上陸をお待ちしています。

Footnotes

  1. これを話すとロードの沼の住人がこぞって「次はこれ買おっか(◜◡◝)」と寄ってくるのだが、個人的には10km未満の通勤にロードバイクはちょっとオーバーテクノロジー感があり、日々の使い勝手なども考慮するとクロスの方が実用的であると思っているので、皆さんの沼には行きませんのでよろしくお願いします。